みらいテックラボ

音声・画像認識や機械学習など, 週末プログラマである管理人が興味のある技術の紹介や実際にトライしてみた様子などメモしていく.

「実践OpenCV4 for Pythonー画像映像情報処理と機械学習」の紹介

最近, 動画像処理をやる機会が増えて, OpenCVを使う事が多くなったので, 久しぶりに最新の書籍を読んでみることにした.
(過去に読んだのはOpenCV 2.4や3.0あたり)

OpenCV4に関連した書籍はいくつかあるのだが, 今回はその中でも「実践OpenCV4 for Pythonー画像映像情報処理と機械学習」を選んでみた.



  目 次
第1章 OpenCVについて
第2章 画像・映像の入出力
第3章 ユーザインタフェース
第4章 チャンネルとマスクの処理
第5章 画像の演算
第6章 画像情報の取得
第7章 画像情報による物体認識
第8章 ディープラーニングによる物体認識


この本は, 第2章からの各節で1つのトピック(例えば, 2.1 画像ファイルの表示, 2.2 検出と画像の保存など)を扱い, まずその節でやることを明確にしている.
そして, その後プログラムの実行, ソースコード, コードの説明というスタイルで書かれている.
初心者向けにOpenCVの講師をたまにやることがあり, 資料を作成する際に似たような書き方をしているので, すごく読みやすかった.
また関数の説明で, プログラムの中で特に使用していない引数についても, しっかりと説明を書かれている点もよい.

実践ということでコード中心に記載されており, その中で出てくる画像処理については詳しく説明されている.
ただ, 画像処理の観点からはあまり整理された書かれ方(例えば, 幾何学的変換として線形変換, アフィン変換, 射影変換などを関連付けて説明する形)にはなっていないので, 初学者の方は画像処理の基礎的な部分をまとめた書籍と合わせて読むのがよいかもしれない.

あと, OpenCVでも深層学習(Deep Learning)を扱えるようになっていたことは知っていたが, 普段はTensorFlow/Kerasなどを使用するので, 今回初めて使用してみた.
モデルの学習機能はないので, TensorFlow/Kerasなどでモデル学習を行い, そのモデルをOpenCVで読み込んで使用できるようだが, これについては独自モデルなどでもう少し試してみたいと思う.

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