みらいテックラボ

音声・画像認識や機械学習など, 週末プログラマである管理人が興味のある技術の紹介や実際にトライしてみた様子などメモしていく.

ピープルカウンタを考えてみる(5)

Code for Naraがらみで, 今年の初めに施設に出入りする人のカウント及びそのデータ分析などの実証実験を, とある場所(ヒ・ミ・ツ!!)の施設管理者に提案しようという話が持ち上がった.
しかし, Intel Real Sense D415の入手が遅れるなど, 結局提案には至らなかった.

D415入手後, ぼちぼち開発してたPeopleCounterを第5回「HUG²祭り2018」で実証実験(主目的はデータ収集)させてもらえることになった.

www.volunt-info.jp

実証実験の様子など少しまとめておく.


関連記事:
ピーブルカウンタを考えてみる(1)
ピープルカウンタを考えてみる(2)
ピープルカウンタを考えてみる(3)
ピープルカウンタを考えてみる(4)
・ピープルカウンタを考えてみる(5)
ピープルカウンタを考えてみる(6)
ピープルカウンタを考えてみる(7)
ピープルカウンタを考えてみる(8)


1. 設置状況
事前に設置確認していたので, 大きなトラブルもなく, 設置完了.

a) 正面の入り口.
f:id:moonlight-aska:20181202193305j:plain:w200

f:id:moonlight-aska:20181202193549j:plain:w350

b) 西側の入り口.
f:id:moonlight-aska:20181202193746j:plain:w200

f:id:moonlight-aska:20181202193919j:plain:w350

f:id:moonlight-aska:20181202193959j:plain:w350


2. 計測状況
各入り口の状況はこんな感じで計測してました.

a) 正面の入り口

PeopleCounter(HUG2-01)


b) 西側の入り口

PeopleCounter(HUG2-02)

モニタを見ながらカウント状況を見ていたが, いくつか課題も見つかった.
a) 複数人の同時通行
以前から分かっている課題ではあるが, カメラ位置を高くしたがまだ結構発生していた.

f:id:moonlight-aska:20181202223119p:plain:w350

b) 自動ドアが開くのと通過が被る.
施設の中からOUTする際に, 自動ドアが開いている途中に人が通過すると, 自動ドアのフレームと同一領域として抽出され, 人物として抽出されない.

f:id:moonlight-aska:20181202223704p:plain:w350

c) 単独通過だが人物検出に失敗.
単独で通過しているにもかかわらず, 人物の領域検出に失敗する場合があった.
背景差分の結果など詳しく不具合を解析してみないと, なぜ人物の領域検出に失敗しているかよくわからない.

f:id:moonlight-aska:20181202225111p:plain:w350


3. 計測結果
データを集計すると, IN/OUT共に1350名程度を記録していた.
時間帯毎のIN/OUTをグラフ化してみると, 以下のようになった.

f:id:moonlight-aska:20181202195449p:plain

ステージの催しは午前中の方が盛り上がっている感があったが, 来場者の結果でも午前中に多く来られていることが分かる.


こういう展示をやると結構トラブルことが多いのだが, 設置後は時々様子を見る程度で, 他の展示をゆっくりみたり, ワンコインのマッサージを受けたりと, 実証実験をやっているとは思えないほどゆっくりできた.
事前に設置確認をやって, できる範囲ではあるが不具合対策をしたのが功を奏した感じ.

今回, 約6時間x2台で, 約1300名が出入りするデータを取得できた.
今後これらのデータを使って, Deep Learning等による人物検出も試してみたい.

----



画像認識 (機械学習プロフェッショナルシリーズ)

画像認識 (機械学習プロフェッショナルシリーズ)

  • 作者:原田 達也
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/05/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

ディジタル画像処理[改訂新版]

ディジタル画像処理[改訂新版]


詳解 OpenCV 3 ―コンピュータビジョンライブラリを使った画像処理・認識

詳解 OpenCV 3 ―コンピュータビジョンライブラリを使った画像処理・認識